プランテック コラム 第3回

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二回目に引き続きCRX-9000についてお話します。
CRX-9000の本当の性能を正しく理解していただき、購入をお考えの方や現在ご使用中の方の参考になればと思います。

本題に入る前に月刊誌であるデジタルAV専門誌「AV レビュー8月号」にCRX-9000の使用記事が掲載されています。実際に使用しながらレポートをしていただいたようで大変面白い記事になっています。是非一度みていただければと思います。

 さて、前回までにTBCやノイズリダクションについてお話しましたが、今回はよくお問い合わせのある3D Y/C分離と画像編集機に搭載されるメモリーについてお話します。
まずCRX-9000の機能である3D Y/C分離についてですがこれは具体的にはどんな機能かというと映像の接続方法としてPINケーブル接続、Sケーブル接続とあります。
このPINケーブルの品質をSケーブル接続並みに引き上げるような機能です。

 PINケーブルの形状を見てもらうとわかりますが、このケーブルには中心のピンに信号線とその周りにGND(信号の-)で構成されています。つまり信号は1本の線で伝達されます。
ところが映像には輝度信号と色信号というものがあります。
この2つの信号が混ぜ合わされて一本の信号線で送信されるのがPINケーブルです。この場合TV出力の映像には色のにじみや細い線が集まったときに現れる縞模様が出るようになります。

 一方Sケーブルの場合はS端子を見ると端子の外周にGNDがありその中に4つのPINがあるのがわかります。よって信号線2つに対して信号の-がそれぞれについて1本は輝度信号、1本は色信号と分けて伝達します。この場合TVにはPIN接続のときのようなにじみは発生しません。

 CRX-9000の3D Y/C分離機能はPINケーブルで色にじみを含む映像が入力されても内部で完全に色信号と輝度信号に分離します。その分離した映像信号をS端子で出力するというものです。
したがって3D Y/C 分離はPINで入力してS端子もしくはD端子で出力するときに効果を発揮します。PINで入力してPINで出力した場合やS端子・D端子で入力したときは3D Y/C分離は必要ないということになります。

さて実際の効果を実感していただくためにテスト方法を記述します。
まずDVDデッキとTVを使用します。TVのほうにもYC分離機能がついている場合があります。 TV側で分離をするほうがよい場合と悪い場合がありますのでここではまず、TVのYC分離はオフにしてください。
DVDをPINケーブルでCRX-9000に接続してCRX-9000の出力をS端子もしくはD端子でTVに接続します。
DVDを再生させますが、ここでは本編が始まる前のDVDメニュー画面にしておくのがよりわかりやすいです。(つまりちょっとした静止画ということです。)
 この状態でCRX-9000の電源を入れてリモコンの3D Y/C分離ボタンを押したときと3D NRボタンを押したときでの画質の差を見てください。特に3D NRのときは「本編再生」等の文字がちらついていると思います。
(なるべく色が濃いところがわかりやすいです。)

これを3DY/C分離ボタンを押すとちらつきが収まると思います。
ここでのテスト映像は必ずDVDやLDなどにしてください。VTRではYC分離は効果が出にくく、3D NRを優先するようになっています。

ここでわかりようにCRX-9000には3次元ノイズリダクションと3次元YC分離の2つの機能がありますが、3次元処理はどちらかの選択となります。3次元ノイズリダクションがオンのときにはYC分離は2次元(2DY/C分離)。3次元YC分離がオンのときにはノイズリダクションはオフとなります。

 もう少し詳しくYC分離についてお話しますと実は3D Y/C分離は常に3D(3次元処理)と2D(2次元)処理が高速で切り替わっています。入力された画像を解析して動きが激しいときは2次元、動きが無いときは3次元というように絶えず切り替えが行われています。この切り替えのポイント設定が各メーカーさんの特色が出るところです。

 動きが激しいのに無理やり3次元YC処理を行うとドット妨害といわれるノイズが発生します。そうかといって動きがさほど無いのに2次元のままですと3次元YC分離の意味がなくなってしまいます。
CRX-9000では多少の動きがあってもドット妨害が出ずに3次元処理をする独特な設定方法を実施しています。
他の国産TVメーカーさんが実施しているYC分離はまったくの静止画でしか3次元処理を行わないような設定が多いですのでCRX-9000のYC分離は実用的な機能としています。
3次元YC分離は非常に奥深く、また繊細な機能ですのでもしも効果でご質問があればご連絡ください。

 次に最近 購入前のご質問で搭載メモリーについて聞かれることがあります。
皆さん画像編集機のメモリーについては大変な誤解を招いている部分がありますのでここで誤解や勘違いを解いていただこうと思います。

 まず当社製品カタログCRX-4000、CRX-7000にはメモリー容量がロゴになって大きく4Mとか5.6Mとか記載されています。何のためにこのメモリーが搭載されているかが肝心です。

 実は静止画、コマ送りの機能のためだけにこのメモリーが使用されています。
画像補正やTBC回路には関係がありません。よって4Mだろうが5.6Mだろうが画質には関係がないのです。
フレームメモリーといって画像を一時保管する場所なのです。なんとなく容量が大きいほうが有利なように感じますがこの機能として使用するには容量は関係ありません。
当社製品以外の製品やDVDプレイヤー等でも静止画機能がある場合はこの画質には関係のないフレームメモリーが搭載されています。ところがこのフレームメモリーは普通のメモリー(MP3プレイヤー等に使われるメモリー)と異なりICの単価はかなり高価なものになります。にもかかわらず、当社で調査したところCRX-7000で静止画機能を使用している方があまりにも少ないのでCRX-9000よりこの機能は削除することにしました。

 もちろんCRX-9000にもメモリーは搭載しています。
しかしながらメモリーの使用目的が異なります。CRX-9000では16Mのメモリーと4Mのメモリーを2個搭載しています。16Mは3次元処理(3DYC分離と3DNR機能)のために使用します。4Mのメモリーはプログレッシブ変換に使用するフィールドメモリーです。

  この場合の16Mメモリーは3次元処理のため直接画質にかかわりが出てきます。ここの容量が4Mや5.6Mだとノイズリダクションの残像現象やYC分離の悪さ等が若干出てきます。
(もちろんメモリー容量だけでなく処理ICの性能が一番画質に反映されます。)

  プログレッシブ変換の4Mメモリーはフレームメモリーなのでこちらも特に画質にはかかわりは無いようです。(実際にはメモリーというよりもメモリー機能を搭載したプログレッシブ変換ICです。)プログレッシブ変換のメモリーは画質というよりも変換方法の処理によってメモリー容量が指定されますので商品によってこの違いはあるようです。
(画質には関係なくても正直CRX-9000のプログレッシブ変換は4Mではちょっと心細い気がするのは確かですね。)

よく販売営業のときや直接お客様からメモリーの容量はいくつですか?と聞かれることがありますが、メモリーの容量を聞いてくる時点でおそらく勘違いをされているのだろうなぁと思いながらも「16Mと4Mです」と返答することがあります。CRX-9000のカタログからメモリー容量のロゴ表記がなくなっているのは容量に惑わされないようにするためです。

今後も当社製品はいろいろ機能を盛り込んでいきますのでメモリーを搭載するケースが増えると思います。しかしながら単にメモリーの容量だけで性能を判断するのではなく、何のためのメモリーなのか、容量によって何が違うのかをよく理解していただくのが大切だと思います。

 一通りCRX-9000についてのお話はいたしました。次回は(有)プランテックという会社自体のご質問があることがありますのでその辺のことをお話したいと思います。

そのほかお聞きになりたい部分がありましたらメールにてご質問ください。

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