同軸ケーブル

同軸ケーブル(どうじくケーブル)は、不平衡な電気信号を伝送する電線の一種。用途は様々であるが、主にテレビ受像機や無線機とアンテナの接続や、計測機器の接続、音声、映像信号の伝送に用いられる。

円形をした内部導体(写真1)を、絶縁体(写真2)、その周囲を外部導体(写真3)、そして最後にシース(保護被覆、写真4)で覆っている。ケーブルを切断した断面が、軸を同じくした円筒を入れ子にしたような形状に見えることから「同軸ケーブル」という名称がついた。 絶縁体にはポリエチレンを用いたものが最も一般的である。外部導体は、編組線(へんそせん)と呼ばれる細い銅線を編んだものが多い。精密測定や極超短波以上の周波数で減衰を少なくしたい場合には、外部導体に金属箔を用いたケーブルを使用する場合もある。

外部への電磁波の漏れが少ないこと、ある程度の折り曲げが可能であるなどが特徴である。直流から極超短波まで幅広い周波数範囲の伝送ができる。特性インピーダンスは、50Ω(主に無線機用)と75Ω(主にテレビ受像機用)が一般的である。

同軸ケーブルの接続には専用のコネクタを用いる。使用する周波数帯やインピーダンス特性により、BNC型、N型、M型、F型などいくつかのタイプがある。オーディオ機器など低周波用としてはRCAプラグ・ジャックも用いられる。

特殊な構造の同軸ケーブル
このような同軸ケーブルと比べて、構造的に特殊なケーブルとして漏洩(ろうえい)同軸ケーブル〔LCX(Leaky Coaxial cable)〕がある。 漏洩同軸ケーブルは、上で述べたように電気信号を伝送するという目的に加えて、ふ設したケーブルの周囲に電波を輻射する(アンテナとしての役割がある)という目的で使用される。代表的な例として、トンネル内のFM放送や列車無線などのアンテナとして利用される。

UHF帯やSHF帯では扱う波長が短く、また編組線では伝送損失が大きいため、機器内の接続には外部導体を小径の銅パイプとした「セミリジッドケーブル」と呼ばれる同軸線を用いる。使用時に自由に曲げることは出来ないが、特性は良好である。

また高電力の通信用・放送用送信機の出力用には、銅パイプやアルミパイプを用い、空気を絶縁体とした同軸管(直径数10mm~150mm)を使用する。

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代表的な同軸ケーブル
インピーダンス50Ω
3D-2V、5D-2V、8D-2V:無線機のアンテナ給電線に使われる。
5D-FB、8D-FB、10D-FB:無線機のアンテナ給電線に使われる。絶縁体に発泡ポリエチレンを用い、外部導体はアルミ箔と編組線を重ねたものが使われており、低損失である。
インピーダンス75Ω
3C-2V、5C-2V:テレビ受像機のアンテナ給電線に使われる。