NTTドコモは日本最大手の携帯電話等の無線通信サービスを提供するブランド及び企業グループである。通称ドコモ、DoCoMo?。"DoCoMo?"の名称は"Do Communications Over The Mobile Network"(移動通信網で実現する、積極的で豊かなコミュニケーション)の、頭文字を綴ったものである。
主力の携帯電話のほか、PHS、クイックキャスト(旧ポケットベル)などの事業を手がけている。ただし、クイックキャストについては既に新規加入が停止され、2007年3月31日限りでの事業終了が発表された。PHSも、2005年4月30日に新規加入を停止し、2007年第3四半期を目途にサービス自体を終了する予定。[1]サービス終了を受けて、2006年8月31日からHSDPAと呼ばれる高速パケット通信サービスを新たに開始した。[2]このため、「着うたフル」の配信や深夜に音楽番組を自動でダウンロードする「ミュージックチャネル」も行っている。(ただし、着うたフルの対応機種でもHSDPA対応でないものもある。)
概論
携帯電話契約数が約5,200万契約で、国内の携帯電話市場における市場占有率が約56%で1位(2006年8月末現在)。また、国内の携帯電話市場における第3世代携帯電話契約数が約2800万契約で1位(2006年8月末現在)。10円メールや1999年2月に開始したiモード(元とらばーゆの松永真理がPTメンバーの一人として手がけ成功したと言われている)サービスが爆発的ヒットとなり、ますます市場占有率を高めた。PDC方式の第2世代携帯電話「mova」と、W-CDMA方式・HSDPA方式の第3世代携帯電話「FOMA」をサービスしている。
iモード普及時期、悪意を持ったコンテンツ事業者がアトランダムに「携帯電話番号@docomo.ne.jp」というメールアドレスを生成し、iモード宛にメールを送る事により、自社のサイトをアピールする一般的に「迷惑メール」と言われるメールが誕生した。(当時の初期iモードメールアドレスは「携帯電話番号@docomo.ne.jp」であった。現在は「ランダムな文字列@docomo.ne.jp」に変更)受信者にメール受信料金の金銭負担がかかる「迷惑メール」は社会的に大きな問題になった。
当時はJ-PHONE(現在のボーダフォン)がメール受信無料を強くPRしていた為、世論はNTTドコモにとって不利な情勢を生み出していた。そこで「受信メールにはパケット料金がかかる」という同様な仕組みを導入していたKDDI(au)がパケット割引を導入。NTTドコモは電波帯域に余裕のあるW-CDMA(FOMA)においてパケット通信料金を割り引き、movaにおいてはパケット通信を値引きしない戦術を取るなど、movaからFOMAへの円滑な加入者移行を狙ったことでFOMAの契約数は、NTTドコモの携帯電話契約数全体の半数以上の2800万契約を突破したが、2003年度から2005年度にかけての携帯電話の加入者純増数はKDDIのauブランドに抜かれ2位に転落した。(ちなみに、2005年度、NTTドコモとKDDI(ツーカーを含む)では、僅差でNTTドコモが加入者純増数で1位である。)この転落の理由としては、他社に比べ料金プランが高額であることがあげられる。FOMAでのパケ・ホーダイ(iモード通信を対象としたパケット定額制料金プラン)の導入や利用可能地域の拡大、ファミリー割引の割引率アップ、料金プランのFOMAとmovaの統一化、更なる高速通信規格(HSDPA)導入などの対抗策が打たれている。国内では、絶大なブランド力でシェアを握る一方、海外投資で1兆5,000億円にも上る莫大な損失を計上するなど投資活動には失敗も多く、株主総会で説明不足を批判されたこともある。株式会社アルシェール(2007年1月に解散予定)など社内ベンチャー子会社も今ひとつ不透明な会社業態で非公開企業を理由に詳細を公開しないこともある。
2004年には「iモードFeliCa」の新サービスを開始した。さらにこれを基にした、「おサイフケータイ」や「モバイルSuica」のサービスも行われている。「おサイフケータイ」は他社にもライセンスが供与されている。
第2代社長がNTTドコモの社長に就任した頃、副社長が自殺を遂げる事件があった。NHKや週刊新潮などで報道されたが、自殺の原因は明らかでない。
PHS事業 bookmark
PHSでは市場占有率2位だが、PHS事業を手がける3大グループの中で最下位であったアステルは全国サービスから撤退したため、事実上、NTTドコモが最下位事業者となった。動向が注目されていたが、主力の携帯電話(mova、FOMA)事業と並立するメリットが事業者にとっては薄く、PHS音声端末、データ端末の新規機種開発も停滞していた。そのような中、2005年2月28日、ドコモは同分野の事業を縮小するのではなく、2005年4月30日をもって新規加入を停止し、2007年第3四半期を目途にサービス自体を終了する予定とした。[3]
これによりPHSの全国サービスを積極的に展開し、存続する事業者は、実質的にはウィルコムグループのみとなる。NTTグループ全体としてみても、通信分野部門単位で初めて他事業者に市場を明け渡す事となった。詳しくはドコモPHSを確認の事。
ポケットベル(クイックキャスト) bookmark
ポケットベルサービスを全国の都道府県でサービスを提供する、日本で唯一の事業者であるが、各地の後発ポケットベル会社が次々にサービス廃止(東京、沖縄を除く全ての道府県)に追い込まれている中、新規受付を停止する事を発表した。さらに、2007年3月31日限りでの事業終了も発表された。
衛星電話(ワイドスター) bookmark
静止軌道衛星を使った公衆通話サービスである。衛星軌道が遠いため、ちょうど通信衛星時代の国際電話のように音声に遅延が発生する。通信に大電力を要するのも高軌道衛星ゆえの短所だが、その一方で衛星の見かけ位置は一定であるので、指向性の強いアンテナを使用することでかろうじて可搬性を確保している。アンテナの指向性は移動体への応用に制約ともなっている。 割り当て番号は地上系携帯電話と同じで、衛星電話に着信する際の料金体系も地上系携帯電話の遠方料金と同じであるため、世界的な比較でも格安な衛星通信となっている。
地上インフラストラクチャへの依存度は極めて低く、災害時も対衛星アップリンク局が被災しない限り通信に支障が生じることはない(移動予備局への移行も容易である)という建前だが、実際の災害では公共団体や防災機関が未登録の端末機を被災の後に優先回線として登録するため、災害発生の数時間後には輻輳と通話規制という本末転倒な現象も起きている。